看護学校にスーツ制服は必要か?

学校には3年間在籍するが、入学式や卒業式の日程、試験休みや長期休暇などを考慮すると、実際に制服を着用して登校する日数は多くない。

しかし、学校生活を共に過ごし、喜怒哀楽をシェアするのは制服だ。その結果、使い込まれてくたくたになるが、それはまさに制服にとって勲章と言える。

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中古制服を入手しても、その使い込まれ方にはずいぶんと差がある。中学校や高校ではふつう3年間在籍し一着の制服を着続けるが、卒業生のものなのに新品同様のものがあるのはなぜか?

経済的に余裕がある家の子は予備を買うのだろうが、1セットのみで過ごしたという制服できれいなままというのは、明らかに使用頻度が少ないからだ。調べてみると、学校によっては在学中ジャケットにはほとんど袖を通さず、セーターや体操ジャージを常用するところも多いらしい。一部の私立では制服は通学用と割り切り、登校してしまえば校内着に着替えたり、タブリエという割烹着のようなものを重ね着してしまうところもある。制服を丁寧に扱い長持ちさせるという観点から考えると優しい行為と言えるが、一刻でも長く着用されていたいと願う制服にとってはいかがなものか。

 

↓画像は某看護専門学校の制服である。在籍こそ3年なのだが、上級生になるにつれ実習が多くなり実習服(ナース服)を着用している時間が長くなる。したがって、このようなスーツ制服の出番はあまりなく、卒業してもきれいな状態のまま中古扱いされてしまう。後輩に引き継がれればよいのだろうが、割合としてはあまり多くないだろう。

女子として黒いスーツは1着ぐらいあってもよいだろうが、就活スーツとして使われれば御の字で、ましてや看護専門学校卒業生には、企業回りを頻繁に行う機会は無さそうだ。