テンションあげあげなサテンブラウス

たった一枚の生地でできているだけなのに数万円もするものがある。サテン生地というだけで特別な気がするのに、上質なコートも買えてしまいそうな価格に袖を通すことの悦びとは?

もちろん、サテンブラウスともども、それを着てはしゃぐ女性を見つめる私の悦びもひとしおだ。

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女子社員がある日、つるつるサテンのブラウスを着て出社してきた。思わず「今日、何かあるの?」と聞いてみたら、特に何もないという。サテンのような光沢の強い生地の服を着ると、テンションが上がるのだという。私などはサテンの衣類を身に纏う女性とみるとドキッとさせられるが、着ている本人もある程度意識していることは間違いない。

サテンブラウスもピンキリだが、あるブランドショップに置かれていたプライスタグを見ると「6万円」を超えていて驚いたことがある。生地もさることながら、価格もテンションアップにつながるのかもしれない。

サテン生地は必ずしもシルクである必要はない。個人的にはキュプラの光沢感や質感が好みだが、レーヨンやアセテートなどもなかなか美しい。もちろんポリエステルもいい味を出しているものが少なくない。

「サテン」というのは生地の素材だと勘違いしている方もいるようだが、本来は「繻子織り」という織り方で作られた布地を指す。縦と横の糸の通り方に特徴があり、そのおかげで美しい光沢を見せる。なので、綿でできた「綿サテン」という生地も存在する。

 

赤:キュプラ100%

青:ポリエステル100%