前開きのセーラー服

セーラー服はもともと頭から被って着る仕様だったようだが、前開き仕様が出てきたのは1970年代ごろからであろうか?暑いからと言って、ブレザーのように頻繁に外で脱ぐものではないが、着替えの際に着脱のしやすさを考えてのことだ。

また、着用してからジッパーで閉めるセーラー服は体にフィットするので、見た目が奇麗という理由もあるかもしれない。ジッパーなしで頭から被るタイプは、身幅などに余裕をもって作られるので、どうしてもぶかぶかになりがちだ。

 

近年の制服モデルチェンジブームの中で、伝統あるセーラー服をブレザースタイルに変えてしまった学校も多いが、頑なにセーラー服スタイルを守り続けている学校でも、最近は脇ジッパー式から前ジッパー式に変更した高校も少なくない。脇ジッパー形式は頭から被らなければならないこともあり、生徒には不人気だったのだろう。

 

前開きにも留め方に種類がある。

ひとつはスナップボタン、もうひとつはジッパー、そして、その両方を併用する形式である。スナップボタンのみの場合、ホールドが甘いと外れやすくなる。

また、セーラー服の変形として、セーラー襟などセーラー服の特徴を残しつつ、前をブレザーのようにボタン留めにしている例もある。


↓スナップボタン留め

画像:カワトー

 

↓ジッパー留め

画像:jsailorf

 

↓ジッパー留め(中間服)



↓左脇ジッパー留めの例。上から下へ下ろして閉める。脇ジッパーとしては左脇のみが一般的だが、稀に両脇ジッパー仕様というものも存在する。

↓脇ジッパー仕様のセーラー服も、胸当てはスナップボタン留めがほとんどである。

最近は個人情報保護の観点から、個人名を制服の表側に刺繍することはなくなりつつある。そもそも目立つところに刺繍を入れてしまうと、卒業後にお下がりで譲渡しにくい。

画像:メルカリ KO


↓ドラマのワンシーン。まさか前開きセーラー服を、日常的にこんな風に着ている生徒はいないだろう。前を大きく開けられるという想定外の着方に、セーラー服も恥ずかしい思いをしている。

衣装としてのセーラー服を考えると、アダルトビデオに登場するセーラー服は前開きが多い。脱がせやすいし、前をはだけた状態はエロイ。

画像:日本テレビ『マジすか学園 木更津乱闘編』