仕付け糸

新品の制服などは、上衣のポケットやスカートのプリーツまたはベントに白い糸で仕付けが掛けられている。これは主に型が乱れたりしないように生地を固定しておくためのもので、ほとんどの場合、手縫いで掛けられている。

新品で制服を購入したときに箱を開けると、仕付け糸が付いたままの制服を見ることになり、未着用の証となる。

着用する際は、この仕付け糸をすべて取り去る。制服にとっては、仕付け糸が除かれた瞬間から、いよいよ地獄が始まるといってよいだろう。

プリーツスカートの仕付け糸の掛け方には、一直線型や波型など様々なバリエーションがあるが、通常は中ほどと裾の2ヶ所を留める。ボックスプリーツなどの場合は、プリーツ部分のみ。

新品以外でも、クリーニング時に仕付け糸が掛けられることもある。


曳馬中学校

↓制服店での店頭では、このように仕付け糸が付いたまま展示されているものもある。新品であるということを誇らしげに示しているかのようだ。

↓プリーツひとつひとつに丁寧に縫い取られた仕付け糸により、少々動かしてもプリーツが乱れることはない。

新品で購入したとき、この仕付け糸をいつ取るかに悩む。仕付け糸が有るのと無いのとで落差は大きく感じられる。



昭和レトロなセーラー服

↓昭和40年代のレトロな制服(東レナイロン混紡)。

新品のセーラー服上衣は、胸ポケット部分に白い糸で仕付け糸が掛けられている。

↓プリーツスカートの仕付けはふつう、中ほどと裾あたりの2段に掛けられるが、縫い取り方は様々である。



仕付け糸の例

↓上下とも横一直線に仕付け糸が掛けられている。

↓プリーツの数が少ないボックスプリーツスカートであっても、プリーツが崩れないようにしっかり留めてある。